トラウマ療法

EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing; 眼球運動による脱感作と再処理法)

アメリカのシャピロ博士(Francine Hapiro)によって開発され、複数の比較対象試験によって、PTSDに対するエビデンスのある心理療法であることが認められている治療法です。眼球運動をすることによって左右の脳を交互に刺激しながら記憶をたどり、トラウマ体験による苦痛な記憶イメージの処理(過去の体験の現在への負の影響雄を緩和/解消する)を行います。

標準化された手続きに則り、来談者ご本人と話し合い、状態をみながら注意深く進めていきます。

手続きは下記のとおりです:

1)聞き取り(現在の状況とこれまでの経験、今後の希望についてお話を伺います)

2)準備(トラウマと療法、セルフケア技法について学習することをサポートします)

3)現状の評価(どのような苦痛、思考、身体感覚があるかを確認します)

4)トラウマに関連するイメージの再処理(眼球運動)

5)肯定的イメージが定着するような処理(眼球運動)

6)身体感覚の確認

7)終了(日常に戻るための準備)

8)再評価(後日にフォローアップ面接をします)

 

ホログラフィトーク(Holographytalk)

日本の心理療法家で複数のトラウマ療法に精通しているセラピスト、嶺輝子氏によって創始された方法です。

セラピストは、ガイドあるいはサポーターとしての役割を果たします。

軽催眠下で、クライエント自身が内なる声に耳を傾け、感情や身体症状の意味を読みとり、抱えている問題の起源、その解決法などを見出していきます。

手続きは下記の通りです:

1)聞き取り

2)症状(困りごとや苦痛)の特定

3)体のどこに感じるか?色や形をイメージ

4)対象(症状)がいまのようになった最初のときまで退行する

5)対象はどうしたいのか?どうなるといいのか?希望を聴く

6)問題解決・過去の自分(内なる子ども)を癒す

7)新しい健全な関りの構築

8)楽しい時間の体験・体感

9)過去から戻る

10)変化の確認・状態の維持、継続方法の獲得